空心会の理念


双輪交重

大なるかな心、天の高きも極むべからず、地の厚きも測るべからず、日月星辰、森羅万象、無際無限の大宇宙にみちているのは心である。日月星辰も、これを以て運行し、一歩あやまらず、易に日く「天行健」である。
大なるかな心。これを強いて形に表わせば、一円相を以て示すべきである。唯心論はこれを以て本拠としている。
大なるかな物。禽獣虫魚、草木国土、日月星辰、森羅万象、これ皆物に他ならない。
これ大宇宙である。無限の大宇宙には、如何なるロケットも、その極限には到達し得べきものではない。万物これによって生成し変化す、相対差別の世界である。
大なるかな物。これを形を以て示せば、一円相をもって示すより外にない。唯物論はこれをもって本拠としている。
物心の二大円相は、一にして二、二にして一、不一不二、である。対立の二円相は迷界を表示し、合体の一円相こそ、理事不二覚界の境地である。双輪は連鎖ではない。
交重である。二輪相接触し、次第に相重りて行く処は我等の修養を示したもので、色即是空、空即是色、身心一如である。
空心会の修養もまたここにあるのではないでしょうか。
小は小宇宙である。我を知ることは大宇宙を知ることである。
合掌して彼を拝むことは又、我を拝むことである。
鏡は自己反省の具である。如実知自信である。
空心会の旗色は、薄青色の空色とし、マークは双輪交重の図案をとったのである。

青木鉄心
(兵法二天一流第八代宗家 元空心会名誉会長)